2018年4月に開校した横浜市立みなとみらい本町小学校(西区高島1丁目)は、全国でも珍しい「10年限定」の小学校だ。
JR横浜駅から徒歩10分ほど。日産本社やソニーの関連事業所などオフィスビルが並ぶみなとみらい21地区の一角に位置する。
開校のきっかけはタワマン建設による児童急増
開校のきっかけは、近くにある本町小学校(中区)の学区内にタワーマンション建設が相次ぎ、児童数の急増が予想されたことだ。
横浜市教育委員会が将来の児童数を推計したところ、本町小だけでは児童を収容できない可能性が出てきた。
一方、推計では10年後には児童数が減少する見通しだったため、本町小の学区の一部を分離して27年度末で閉校する10年だけの小学校を新たにつくった。
ところが、開校時に289人だった児童数は今年度440人に。現在の推計では、児童数は今後減少に向かうどころか増加し、閉校後の28年度には開校時点の2倍近い541人に増える見通しだ。
市教委は「計画段階も含めて周辺のマンションを数えた」(市幹部)はずだった。
「このままでは閉校できない」
予測はなぜ外れたのか。
市教委によると、想定よりも…
- 【解説】
ちょっと大げさに言うと、問われているのは自治体の「本気度」だと思います。 都心への人口回帰が進み、タワーマンションが建って人口が急増しているのは、横浜市に限った話ではありません。 記事にも登場しますが、東京の晴海や豊洲など、人口が急に増