第17回「部活の顧問をやめたい」 職員会議に流れた沈黙、先生の決断の代償
西日本の公立中学校の20代男性教諭は、ソフトテニス部の顧問として、少し前までこんな生活を続けてきた。
平日は朝練のため午前7時半には校庭へ。終わればすぐに職員朝礼、ホームルーム、授業と続く。
授業がない時間は提出物や宿題をチェック。昼休みも委員会活動などで座る時間すらない。
放課後になると、すぐに着替えて部活動へ。
午後6時に生徒が帰ると、職員室での事務作業が待っている。
行事の準備や部活の大会出場申請、生徒指導の書類作成……。
朝から動き回って疲れ果て、授業準備に手が回らないまま、午後9時ごろまで働いて学校を後にする。
土日も試合や練習でつぶれた。数カ月に1回、休みがとれればいい方だった。
食事を作る時間も気力もなく、コンビニで弁当を買って帰る日々。風呂で眠り込んでしまうこともしばしばだった。
アパートの部屋にどんどんゴミがたまっていった。
限界だった。
連載「いま先生は」
授業だけでなく、事務作業や保護者対応、部活動……。さまざまな仕事を抱え、悩み、疲れ、それでも前に進む。そんな先生たちのリアルな姿を報告し、働き方のこれからを考える連載「いま先生は」。第3部では、部活指導の実態を取り上げ、今後のあり方を探ります。
職員室の話題の半分は…
男性がこの部の顧問になった…
- 【視点】
学校の先生の幸せを犠牲にして成り立つ部活など異常です。そこを履き違えた職員室や保護者(スポーツ毒親含む)も少なくない残念な実態があります。 授業で結果を出せず部活に熱中しても日本の学力低下は進むだけ。 財務省は中学校35人学級は、中
- 【視点】
2013年ごろ。現在は成人したわが家の子どもたちが通っていた中学校で、剣道部の顧問が異動するため剣道部を廃部することになりました。が、剣道部に在籍する新3年生の保護者が抗議。他の親も含めた議論に発展しました。当時すでに教員不足と過度な労働時