「まずければ終了」地ビールブームで乱立の反省、競合が手を組んだ

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原篤司
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 少人数で造る東北のクラフトビールの担い手たちが共同で仕込んだビールが完成し、7日から出荷される。ライバル同士なのに一堂に集まり、醸造技術を語らったうえで、仕込みまでする。合宿のような取り組みの背景には、「おいしくなければ試合終了」といった業界の危機感があるという。

 宮城県石巻市にあるクラフトビール醸造所「イシノマキホップワークス」と隣接する劇場施設に集まったのは、東北6県のブルワリー15社の計約30人。11月9~10日の1泊2日だった。

 まずは試飲会。約20種類の商品を味わい、ランク付けだ。「えぐみが残っているぞ」「未発酵の糖分が多いんじゃないか」などとけっこう手厳しい。製法や改善点に話が及んだ。

 この日に向けて各商品の分析も大手キリンビールの仙台工場に依頼。香りの成分や発酵具合に関する数値が紹介された。

 翌日は、みんなで話し合った材料や工程をもとに、ビールの仕込みだ。イシノマキホップワークス醸造長の岡恭平さん(41)が釜に麦芽や石巻産の生のホップなどを投入。フルーティーですっきりとした「ベルジャンホワイト」1千リットルを仕込んだ。

 ビールは12月2日に完成。「石巻海風ホワイト」と名付けて、仙台市や東京都内のクラフトビール専門店などに出荷する。

 合宿形式の勉強会は「東北魂ビールプロジェクト」。「いわて蔵ビール」を醸造する世嬉(せき)の一酒造社長の佐藤航さん(51)=岩手県一関市=が2012年、岩手と秋田、福島の計3社で始めたのが発端だ。

 震災時、東北各地のブルワリ…

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