撤去した照明に電気料金、和歌山で過払い6345万円 未払いも発覚
伊藤秀樹
8月に判明した道路照明の電気料金を和歌山県が関西電力に過払いしていた問題で、県は5日、すべての契約状況の調査がおわり、過払いなどの誤りが315件(計6345万円)だったと発表した。県は、関電などと返還に向けた協議を進める。
県は、大阪府で過払いが判明したことを受け、6月から県道にある道路照明の契約全4560件を調べていた。
過払いは、撤去や移設して存在しない道路照明に支払っていた69件(約1290万円)、LED灯にかえて電気料金が安くなっていたはずだが契約変更をしていなかった52件(約145万円)、県道を国土交通省や15市町に移管したあとも払い続けていた184件(約4800万円)だった。
このほか、県による未払いが10件(約110万円)。県が支払うべき計42件(約500万円)を和歌山市と那智勝浦町が支払っていたことも調査でわかった。
県によると、原因は、県による契約の変更や解除の漏れが計183件ともっとも多かった。理由不明85件、県発注工事の受注者による契約変更や解除の漏れが37件、関電による契約や解除の漏れが10件だった。今後、県は関電などとの返還協議について「粘り強く交渉したい」としている。(伊藤秀樹)
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