半世紀前のタイムカプセル開封 黒電話、ジャンプ、文春も出てきた

足立朋子
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 神奈川県大磯町の町立大磯小学校で、50年前に児童たちが封印したタイムカプセルが取り出された。3日にあった作業では、鉄筋コンクリート製の保存庫を重機などで約2時間をかけて解体。中からステンレス製のカプセルが姿を現すと、集まった卒業生や元教諭らから拍手がおこった。

 カプセルは開校100周年の1973年5月に封印され、旧正門脇に建てられた専用の保存庫で保管されてきた。元々は来年5月の150周年にあわせて取り出し、公開する予定だったが、保存庫が屈強で事前に解体工事が必要なことがわかり、卒業生らでつくる実行委員会が、この日実施した。

 カプセルの中には、「将来の夢」などのタイトルの児童の作文や絵画、クラス写真のほか、当時のランドセルや教科書、黒電話少年漫画誌などがぎっしり。実行委の1人で、当時6年生だった堀江城代さん(61)は、「記憶はあまりないが、遠い未来にワクワクした感覚は覚えている。実際はあっという間の50年でびっくり」と声を弾ませた。

 実行委では、来年5月27日の公開イベントに向けて収蔵品を整理し、当時の在校生約1200人に一人でも多く届けたいという。「この年代になると、病気や仕事の挫折など、うまくいかないこともある。作文などで子ども時代の自分と再会し、少しでも元気を出してもらえれば」と、実行委副委員長の芦川博昭さん(60)。ただ、連絡先が分からない人も半数に上り、今後、各自の登録を募る。詳細は大磯町のホームページ(「タイムカプセル」で検索)。(足立朋子)

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