スーダン軍事政権が民政移管へ向け民主派と合意 根強い反発も

ヨハネスブルク=遠藤雄司
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 昨年10月にクーデターを主導したスーダンの軍事政権トップのブルハン統治評議会議長が5日、民政移管に向けた枠組みで主要な民主派勢力と合意した。国営通信などが伝えた。民政移管に向けた一歩と評価する声が上がる一方、ブルハン氏への不信から一部の民主派勢力は合意に参加せず反発しているという。

 AP通信などによると、今回の合意で民政への移行期間は2年と定められた。一方で、移行期間開始のきっかけとなる暫定政権首相の任命時期については明言されなかった。

 アフリカ連合などとともに合意に向けた交渉を仲介してきた国連のペルテス事務総長特別代表(スーダン担当)は、「この合意が治安や人道的、経済的な状況に対処できる文民政府を速やかに樹立する道を開くことを期待する」などと評価した。

 昨年のクーデター以降、スーダンでは全土で民主派勢力による抗議活動が続いてきた。民政移管を目標に2019年に立ち上がっていた軍民合同の暫定政権を、昨年のクーデターで解散させたブルハン氏への不信感は根強い。民主派勢力の一部は今回の合意に参加せず、抗議を呼びかけているという。(ヨハネスブルク=遠藤雄司

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