クロアチア、消耗避けつつボールを支配 PK戦も見据えた試合巧者
(5日 決勝トーナメント1回戦 日本1―1《PK1―3》クロアチア)
クロアチアは試合巧者ぶりを見せつけた。
日本に先制を許したのは前半終了間際。避けなければならない時間帯だったが、後半から流れをつかみ直した。
クロスを入れるタイミングを早めた。後半10分、最後尾のDFロブレンが長いクロスをゴール前へ。巧みな位置取りからペリシッチがDFとDFの間に潜り込んでいた。頭で合わせて同点とした。
1次リーグ3戦で起用した選手は出場32チームでも最少の16人。時間の経過とともに、さすがに疲れを見せた。37歳のモドリッチら要のMFを交代させながら試合を進めた。
うまかったのは後半終盤からの試合運びだ。失点のリスクを減らし、同時に体力の消耗を抑えた。そのために、ボールを支配して試合をコントロールしている。
まともに攻め合えば、警戒していた日本のカウンターを食らいかねない。延長と、そのあとのPK戦も視野に入れながらの柔軟さ。ロブレンは「経験のあるチームが勝った」と得意げだった。
準優勝まで駆け上がった前回も、1回戦から3試合連続の延長と二つのPK戦をくぐり抜けた。モドリッチは「タフな試合だった。日本はドイツ、スペインを破ってここまできた。日本は自分たちの道を信じて前に進むべきだ」。敗者にエールを送った。(潮智史)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。