(5日、決勝トーナメント1回戦 日本1―1《PK1―3》クロアチア)
守備だけじゃない。FW前田大然がそれを証明してみせた。
前半43分だ。右CK、短くつないでからMF堂安律がゴール前へ浮き球を送ると、こぼれ球に。「目の前にきただけ」と謙遜したが、素早く反応していた。大柄な相手選手の前に出て、左足で蹴り込んだ。
半年前までは当落線上と見られていた。快足を生かした労を惜しまぬプレスが、格上相手だと武器になる。そう見込まれ、大会直前にスタメン候補になった。1次リーグではドイツ戦とスペイン戦で先発。森保一監督の期待に応え、相手守備陣を苦しめた。
この日も、クリアしようとする相手GKに向かって滑り込み、足を伸ばして球をブロック。全身全霊の走りで会場も沸かせた。初の8強にわずかに届かず、「これが日本の実力。一からやり直さないといけない」。それでも、25歳は攻守にわたって存在感を示した。(勝見壮史)
「アタッカーの自分の責任」
コスタリカ戦以来の先発起用…