日本軍のシベリア出兵 ガンダム監督が思うウクライナ侵攻との類似

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編集委員・永井靖二
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 ちょうど100年前、ソビエト革命後のシベリアへ出兵していた日本軍が、北樺太を除いて全兵力の撤兵を終えた。「シベリア出兵」をテーマにした長編マンガ「乾(いぬい)と巽(たつみ)」を連載中の安彦良和さん(74)に、作品や現在の世界情勢への思いを聞いた。(編集委員・永井靖二)

 「キャリアとしてはたぶん最後になる」

 そう思い定めた長編マンガの主題に選んだのは、長く「日本史の汚点」と呼ばれてきたシベリア出兵だった。1918年8月から4年以上もの歳月を費やした「大義名分のない、無益な軍事行動」に、自分なりに光を当ててみたいという思いが以前からあったという。

 出兵のきっかけは、第1次世界大戦末期にロシアで起きた世界初の社会主義革命だった。レーニンの主導でボルシェビキ(ソ連共産党の前身)政権が誕生。ドイツやオーストリアと単独講和に踏み切ったため、母国の独立を求めるロシア在住のチェコスロバキア人らがシベリアで反乱を起こした。

 彼らの救援が、日本やアメリカ、イギリス、フランスなどの口実だったが、内政に干渉してでも革命を潰したかったのが本音。「しかし、革命政権が『善玉』で、その敵側が『悪玉』というとらえ方は、ちょっと一面的に過ぎるのではないか」と語る。

「捨て駒」とされた人々の信念

 日本軍はシベリアへ出兵した…

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