EV量産中止、トップ自殺説まで 中国恒大の再建、続く暗雲
北京=西山明宏
経営危機にある中国不動産大手・中国恒大集団の再建計画が暗礁に乗り上げている。新たに主力事業にしようとしていた電気自動車(EV)の量産が停止したとみられ、年内に提出する予定の再建計画の見通しも立っていない。
北京市郊外にある、恒大の名を冠した商業施設。11月中旬に訪れると、飲食店やスーパーなど数店舗が営業しているだけで、空き店舗が目立った。1階にある恒大傘下の自動車ブランド「恒馳」の店舗は昼間にもかかわらず明かりがついておらず、客の姿も見られなかった。
恒大創業者トップの許家印氏は昨年、「10年以内に自動車会社へと生まれ変わる」と述べ、自動車分野を中核事業にする方針を表明。今年10月には、初の量産車となるEV「恒馳5」の納車を始めた。だが、ロイター通信によると、今月2日に受注量が足りずに量産を中止。工場では1~3カ月も給与を受け取っていない従業員が全体の4分の1に達しているという。
恒大傘下の自動車会社が解散…