サッカーのワールドカップ(W杯)で、日本代表は今大会も悲願のベスト8に届かなかった。今大会で見えた日本代表の現在地と課題とは。サッカージャーナリストの国吉好弘さんに聞いた。
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クロアチアとの試合は、全体を通して見ると相手のほうが優勢だったかもしれないが、日本が実力で劣っていたとは思えない。
強豪とこういう戦いができるレベルまで上がっていると実感した。最後のPK戦は経験の差が出てしまった。
これまで組織力では勝るが、個の力が弱いと言われてきた。だが今大会、遠藤航や三笘薫は1対1の勝負で勝っていた。
メンタル面でもタフになった。鎌田大地や堂安律は、ドイツやスペイン相手でも臆するところはなかった。
彼らは生まれたときからW杯に出るのが当たり前の世代。自分たちも海外のチームで確固たるポジションを確保している。そういう自信の表れだろう。
成長した日本代表 高校・大学のサッカー部の存在が一役
こうした日本代表の成長ぶりは、サッカー界全体の一歩一歩の積み重ねに尽きる。その中で、日本特有の事情を考えると、高校と大学のサッカー部の存在が大きいと思う。
Jリーグのユースに上がれな…