世界が称賛したごみ拾い 米国出身の社会学者が見た日本サポーター

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聞き手・笠井正基
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 サッカーのワールドカップ・カタール大会では、日本代表の活躍だけでなく、試合後にごみを拾い集める日本のサポーターの姿が話題になりました。なぜ、勝っても負けてもスタジアムで清掃活動をするのか。日本に40年近く暮らす、米国出身の社会学者ノース・スコット大阪大学特任教授(66)に聞きました。

 ――前回のロシア大会に続き、今大会も日本サポーターによる試合後のごみ拾いが世界から称賛されています。

 「前回大会で話題になったとき、英BBCで『子どものころ、教室や玄関をきれいにしようと学校で教わった基本態度の延長』という私のコメントが紹介されました。そのせいか、今大会もドイツのテレビ局など海外メディア3社から取材を受けました。カタール大会では外国人労働者の人権侵害など試合以外で批判されることが多いため、少しでもいい話を取り上げようとしているのでしょう」

 ――日本サポーターのごみ拾い、今大会はさらに注目を浴びましたが、その背景について、ノースさんの見方をじっくり聞かせてください。

 「私は社会学者として実証研究をしたわけではありません。なのであくまで私見ですが、まずは生まれ育った環境が大きいと思いますね。日本の学校では、ほぼ必ず子どもたちに掃除をさせます」

 ――やはり、学校教育の影響ですか。

日本サポーターのごみ拾いについて、過労死などの問題を研究してきた米国出身の社会学者が、そこに見える日本社会の特性、サポーターが求める「特別さ」について語ります。

規則正しさと世間体

 「学校では、規則正しく、き…

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    佐橋亮
    (東京大学東洋文化研究所准教授)
    2022年12月8日8時18分 投稿
    【解説】

    「世界が称賛」するのがゴミ拾いか、日本はそれくらいなのか、そうした自虐的なコメントもネットにあふれています。しかし、この記事にもあるように、日本人サポーターたちの行動は本当に良い意味で驚かれ、そして肯定的に評価されています。 私は今、

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2022年12月8日10時14分 投稿
    【視点】

    ワールドカップ・カタール大会で、日本サポーターのごみ拾いがかつてなく注目を集め、なおかつ、ちょっとした論争にもなった。 記事の中でノース・スコット特任教授がおっしゃっているように、くだんの習慣は、日本人が生まれ育った環境によるところが大き