ANA、CAの新卒採用を4年ぶりに再開へ 航空需要の回復受け
松本真弥
全日本空輸(ANA)は、2024年春の入社予定者から客室乗務員(CA)の新卒採用を再開する。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で21~23年春の採用は見合わせていたが、水際対策の緩和で航空需要の回復が進んでいることを受けて、人材確保が必要と判断した。
採用人数は、23年度入社予定のキャリア採用(既卒者や転職者)を含め500人規模。21~23年春の卒業者はキャリア採用で受け付ける。コロナ前は年間で約700人が入社していた。
ANAは21、22年春の新卒採用をパイロットや障害者などに限っていた。23年春の採用から総合職で再開したが、国際線の低迷が続いていたため、客室乗務員は3年連続で取りやめた。
コロナ禍による大幅な減便で、客室乗務員は乗務が減少。出向者も募り、人員規模を縮小していた。
同社を傘下に置くANAホールディングスの22年9月中間決算は、純利益が195億円で、3年ぶりに黒字転換した。国内線の旅客は22年度末にコロナ禍前の水準に戻り、国際線も6割まで回復する見通しだ。
日本航空(JAL)は23年春から客室乗務員の新卒採用を再開している。採用を見送っていた21、22年春に卒業した既卒者も新卒として採用した。(松本真弥)
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