誰かが移動させた?オオサンショウウオが「帰郷」 カギはICチップ
鈴木洋和
国の特別天然記念物のオオサンショウウオが滋賀県甲賀市の野洲川で見つかり、調べた結果、元々は兵庫県内で生息していた個体だと分かった。特別天然記念物を無許可で移動させたら文化財保護法違反になるが、何者かが移した可能性が高い。見つかったオオサンショウウオは、専門家が協力して兵庫県の川へ「帰郷」させた。
「滋賀のオオサンショウウオを守る会」(会長=斉藤修・長浜バイオ大学教授)によると、オオサンショウウオは世界最大級の両生類で「生きた化石」と呼ばれる。寿命が長く、人間並みに生きるという。
国内には、昔からいる「日本産」、中国産の「チュウゴクオオサンショウウオ」、両者が交雑した「交雑個体」が生息する。中国産は日本産よりサイズが大きく、気が荒いという。特別天然記念物になっているのは「日本産」だけだ。
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