「暴力団と全く異なる」 ジャーナリスト溝口敦氏が語る「準暴力団」

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 東京・池袋の高層ビル「サンシャイン60」の店に押し入り乱闘騒ぎを起こしたとして、準暴力団「チャイニーズドラゴン」のメンバーらが警視庁に逮捕された。準暴力団は暴力団のような明確な組織構造を持たず常習的に暴行事件などの不法行為を行う組織と定義される。組織犯罪問題に詳しいジャーナリストの溝口敦さんは「呼称こそ似ているが、暴力団とは全く異なる存在だ」と話す。

 準暴力団はメンバー同士のつながりがあいまいなため、警察当局からみれば実態把握が進まず、組織そのものを法令で規制するのが困難だとされる。溝口さんも「暴力団のように『親子』『兄弟』という血縁関係になぞらえた組織内のつながりもない。親分的な存在に従うことを『ばからしい』と感じる若い世代が中心で、メンバー自身が自分の位置づけにこだわりを持っていない」と分析する。

 警察庁は「犯罪ごとに離合集散を繰り返し、数を切り取りづらい」として、準暴力団の勢力などを明らかにしていない。ある捜査関係者は「実質的には組織内の複数グループをかけ持つメンバーもいる。関係が複雑で追いづらい」と話す。

乱闘騒ぎが起きる背景は…

 溝口さんは、今回のように大…

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