名古屋の師走恒例「大名古屋らくご祭」が今年15年目を迎える。初回から出演し、プロデュースもする落語芸術協会(芸協)の春風亭昇太会長(62)に振り返ってもらい、コロナ禍の落語界についても聞いた。
――「大名古屋らくご祭」が始まったときは、どんな時期だったのでしょうか
ちょうど(主催の)東海テレビで教養番組が終わり、笑点のメンバーに入った後くらいの時期ですね。長いことやっていただいています。「こんなメンバーを入れたらいいんじゃないの」といった具合に、その時々にアドバイスをしながらつくってきました。
――この間、落語界は変化がありましたか
20年前くらいから、お客さんの層が広がったんですよ。年齢層が高く、男性の方という感じでしたが、だんだん客層がばらばらになってきました。僕も演劇や音楽好きで見に行きますけど、こんなにも偏っていない客席はないんじゃないかなと思います。
漫才やお笑いのブームにも影響され、落語家の中にも古典落語だけでなく様々なタイプの噺(はなし)をする落語家が増えてきて、それに伴い客層も変わっていったと思います。「大名古屋らくご祭」のような様々な組み合わせの会も、できるようになりました。
――中間地点にある名古屋だ…