「ブッチギリの当事者意識」で来季「優勝するぞ」 J2モンテ社長

須田世紀
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 サッカーJ2のモンテディオ山形は今季、リーグ6位に終わった。プレーオフ(PO)初戦を突破し、盛り上がりも見せたが、目標のJ1昇格には届かなかった。相田健太郎社長は、今季の結果について「不満が残った」としつつ、来季は優勝をめざす姿勢を示した。

 ――リーグ最終節の勝利で、J1昇格に向けたプレーオフに滑り込んだが、昇格は逃した。

 (J2で1、2位となり)自動昇格したいとスタートした1年。不満が残った。6月12日の21節からリーグ中盤で7試合勝ちがなかった。5月ごろから主力の選手にけがが続いたのが大きい。我々だけではないが、コロナの影響で日程変更もあり、中2日で2試合続き、プレーできる選手が限られていた。

 ――最後に盛り返したきっかけは何だったのか。

 (最終節の前の)大分戦で勝ってから、明らかに空気が変わった。PO進出圏に入るため、その前の大宮、水戸戦は勝利が必要だったがどちらも引き分け。選手は「何が足りないのか」「なぜ勝てないんだ」。色々と考え、努力し、それがプレーにつながったと思う。

 今季のスローガンは「ブッチギレ」。独走して優勝することだと思うだろうが、本当の意味は違う。2019年に社長に就任した時、クラブ内に「誰々が言ったから」と、人のせいにする雰囲気を感じた。「圧倒的な当事者意識」という言葉で知られる企業がある。圧倒的では少し重いので、類語辞典を引いて見つけたのが「ブッチギリ」。スローガンには圧倒的な当事者意識を持てという意味を込めている。

 当事者意識はあったとは思うが足りなかった。それが大分戦をきっかけに今まで以上に持てた。悔しいが、最低限の結果は残せた。

 ――中心選手の山田康太選手は来季、J1柏レイソルに移籍する。来季はどう戦うのか。

 残って欲しいのが本心だが、J1で上位を争うチームにオファーを受ける選手が毎年のように出るのは我々のほこり。送り出すだけでなく、伸びしろのある若手や、チャンスが欲しい選手に声を頂くようになった。今季やってきた攻め続けるサッカーを継続するのが方針だ。新しく来る選手も含め、戦えるチームにできる自信もある。

 ――来季の目標を。

 私は山形に来てから、「昇格」とは言ったが「優勝」とは言ってこなかった。我々より大きいクラブが多いなか、コンプレックスがあったのだと思う。来季は言い続けます。「優勝するぞ」と。

     ◇

 クラブの事業面は好調だ。2023年1月期の売上高は、前年比2億8700万円増の21億3400万円と、2年連続で過去最高を更新する見込みだ。

 広告料などによる「スポンサー収入」が1億6200万円増の9億4千万円となり、押し上げた。ユニバーサルスポーツの体験イベントなど、ホームのNDソフトスタジアム山形で開くSDGs(持続可能な開発目標)への取り組みに賛同する県外企業が増えたことが要因の一つという。

 グッズ売り上げも4100万円増えて1億6800万円となった。クラブのエンブレムのデザインが変わり、ユニホームを買い替えたサポーターが増えた。

 ただ、ホームゲームの平均入場者は6451人にとどまった。J222チーム中5位だが、目標に掲げた8千人には届かなかった。相田健太郎社長は「必ず来てくれる人が7千人はいると思っていた。進学、転勤など理由は様々だろうが1千人ぐらいがいなくなっていた」と語る。

 新たなファン層を発掘するため、16~23歳の学生にボランティアでホームゲームでの企画運営などに参画してもらう「U―23マーケティング部」を来年1月、始動させる。学生の視点を生かし、新規グッズ考案なども担い、来季末まで活動する。首都圏の学生からも応募が来ているという。(須田世紀)

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