ロシアの人権団体「メモリアル」が12月10日、今年のノーベル平和賞を共同受賞する。創設者の一人で人権活動家のスベトラーナ・ガヌシュキナ氏(80)は、受賞の意義を感じつつも、プーチン大統領が国内で強権体制を強め、ウクライナ侵攻に突き進む現状を憂え、「もっと早く受賞ができなかったのか」との思いが拭えないでいる。
2012年、ガヌシュキナ氏と今回共同で受賞するベラルーシの人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏らは、メディアや研究者の間で平和賞の有力候補の一人とみられていた。だが、欧州連合(EU)が受賞した。
平和賞を選ぶノルウェー・ノーベル委員会の審査内容は50年間は公表されないルールで、真相は不明だ。 だがガヌシュキナ氏は「プーチンの反発を恐れ、授与されなかったのが明らかだった」と主張する。殺害や弾圧の危険にさらされているロシアの活動家が長く受賞しないことについて、外国メディアにもこうした見方はあったという。
プーチン氏は12年に大統領…

ウクライナ情勢 最新ニュース
ロシアのウクライナ侵攻に関する最新のニュース、国際社会の動向、経済への影響などを、わかりやすくお伝えします。[もっと見る]