原発反対の委員、国の審議会で1割 「意見無視されている」と批判

今泉奏
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 岸田政権が進める「原発回帰」に向けた政策転換について、経済産業省の審議会で反対してきた委員らは8日、オンライン記者会見で「短い議論で結論づけようとしている」と批判した。国の議論では反対派の意見が「無視されている」とも語った。

 2011年の東京電力福島第一原発の事故以降、政府は原発の再稼働を推進する一方で、新規の建設や原則40年とする運転期間のルールを変える議論には慎重な姿勢を続けてきた。しかし、岸田政権は脱炭素社会の実現やエネルギーの安定供給を理由に挙げて、原発回帰へとかじをきった。

 原子力市民委員会の座長を務める大島堅一・龍谷大教授は「原発事故被害の教訓を忘却し、政策を逆流させようとしている」と非難。政府の実質的な議論は2カ月程度しかないとし、「ものすごく大きな話という自覚が首相にはないのだろう」と述べた。

 脱原発を掲げるNPO法人「原子力資料情報室」の松久保肇事務局長は、経産省の原子力小委員会などで委員を務める。約20人の委員のうち反対派は2人しかいないといい、「政策議論が非常に多様性を欠いている。日本のエネルギー政策の形成でも憂慮される事態だ」と批判した。(今泉奏)

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