SNS誹謗中傷に「選手の背景」知って J1神戸・酒井高徳の訴え
サッカーJ1神戸のDF酒井高徳、FW武藤嘉紀、東京パラリンピック自転車競技代表の藤井美穂が8日、楽天の創業25周年を記念したプロジェクト「スポーツの未来を共に創ろう」のトークイベントに登壇した。
「スポーツの未来」を考えるイベント。3人は自身の経験を元に、挑戦することの面白さや厳しさ、多様な背景を持つ人々とどう一方通行にならないで対話するか、障害者がスポーツしやすい社会とは何か、などについて語った。
子どもたちの質問も受けた。「プラス思考でいられるには?」と聞かれた藤井は「自転車は一人でやる競技だけど、一緒に頑張る人がいると心が軽くなる」と応答。リーダーのあり方を問われた酒井は「リーダーは特別な存在じゃない。みんなと一緒。先生のところに一人で行かないで、みんなと一緒に楽しむことで距離が近づく」などと答えた。
プロ選手になるためには、という質問に、武藤は中学時代の恩師に言われた「妥協は癖になる」という言葉を紹介した。
「今日だけ休もう、を一回やると、やらないこと、逃げることが癖になる。一回の妥協を許さないことが大事だと思う」
サッカー元日本代表の2人は、ワールドカップカタール大会でベスト16に入った代表チームについても言及。酒井は「信じることの大切さを感じさせてくれた大会だった。刺激をもらった。日本サッカーにJリーグで貢献したい」と話し、武藤は印象に残った選手について「個人的にも仲良くしている吉田(麻也)選手。主将としてどれだけ重圧がすごかったか、想像も難しい。素晴らしい主将だったと思う」と話した。
酒井は、W杯中にも問題となったSNSでのアスリートへの誹謗(ひぼう)中傷についても「アスリートが一瞬のプレーの中にどれだけのものを詰めているか、自分は知ってもらいたい。背景を理解してその選手を見た時に色々な視点が出てくると思う」と考えを述べた。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。