規模ありきの防衛費増 予算膨張、財源確保綱渡り…政権運営に影
西尾邦明 森岡航平 松山尚幹 小野太郎
巨額の防衛費予算をまかなうため、1兆円強の増税を表明した岸田文雄首相。「規模ありき」で予算が膨らんだ結果、増税を含めた財源の確保策は綱渡りとなり、法人税が軸とみられる増税には早くも反発の声があがる。肝心の防衛力強化の中身とともに、年内にどこまで詰められるのかは分からない。
岸田首相は防衛力強化について再三、公言してきたことがある。
「内容、予算、財源を三位一体で議論する」
つじつま合わせ ひねり出した4財源
しかし、内容と財源の議論が…
- 【視点】
政府・与党が検討を進める防衛力強化をめぐり、岸田首相は2023年度は増税せずに「27年度に向けて複数年かけて段階的な(増税の)実施を検討する」と表明しました。すると安倍派の会合では「いま増税の話をするのはおかしい」「増税ありきではダメ」など