「今年の車」に日産と三菱自の軽EV 日本カー・オブ・ザ・イヤー
自動車評論家らが選ぶ今年の「日本カー・オブ・ザ・イヤー」に8日、日産自動車と三菱自動車が共同で手がけた、軽自動車の電気自動車(EV)「サクラ」と「eKクロスEV」が選ばれた。日産の受賞は昨年の「ノート」「ノート オーラ」に続いて2年連続。軽自動車の受賞は、1980年の賞創設以来初めてとなった。
この軽EVは日産が開発し、三菱自の工場で組み立て、両社が別ブランドで6月に発売した。買い物や通勤などの街乗りでの利用を想定。フル充電で走れる距離を180キロとこれまでのEVよりも短くし、価格を200万円台半ばに抑えた。
手に届く価格設定が話題を集め、これまでに「サクラ」は約3万3千台、「eKクロスEV」は約7500台を受注した。評論家からは「EVへのハードルを下げ、日本での普及の可能性を高めた」「軽の走りの質感を格段に上げた」などと評価された。
ただ、半導体不足で納期が長期化した影響で、日産の「サクラ」は10月末から受注を一時停止している。(神山純一)
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- 【視点】
今年最も話題を集めた新型車で、納得の受賞です。 実行委員会による授賞理由では、日本でのバッテリーEV普及の可能性を高めたこと、従来の軽の走行性能を凌駕しているという点に加え、「減少するガソリンスタンドや公共交通などの衰退も予想される状況