「感染したくない」こもる市民 ゼロコロナ緩和の中国、解放感は遠く

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北京=高田正幸 武漢=井上亮
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 中国政府が「ゼロコロナ」政策の大幅緩和を打ち出してから一夜明けた8日、中国各地の街角では人の姿が減った。新型コロナウイルス対策のために「必要」とされていたはずの強い制約が急に解かれたことに市民は戸惑い、手放しの喜びよりも、感染のリスクに身構える様子が目立つ。

 8日午前、記者が湖北省武漢市の駅で高速鉄道を降りると、改札の外から係員の「PCR検査を受ける人はこちらから出てください」との大声が聞こえた。

 これまでは駅構内でPCR検査を受けなければ、外に出られない例が多かったが、希望者のみが受けられる形にした模様だ。戸惑う人も多く、「本当に受けなくていいのか」と確認する乗客の姿も見られた。

 7日に発表された緩和策で、都市間の移動や、学校や病院などを除く公共施設に入る時には陰性証明を提示する必要がなくなった。

 北京市民の憩いの場でもある世界遺産の天壇公園でも、入り口で陰性証明を示す必要がなくなり、8日朝に訪れた70代男性は「気持ちが楽になった」と笑顔で話した。一方で「久しぶり!」と再会を喜びあっていた50~70代くらいの女性たちの中には、規制緩和の話になると、「90%の人が感染するというニュースを見た」と心配する人もいた。

 北京市内では、前日に比べて人や車の行き来が大幅に減った。中心部の繁華街、王府井にも人通りはほとんどない。配車サービスの運転手は「みんな家には子どもや年寄りもいる。急に開放されても、感染が怖くて外には出てこない」と嘆いた。

 規制の緩和によって、感染者…

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    安田峰俊
    (ルポライター)
    2022年12月10日10時52分 投稿
    【解説】

    コロナ禍に対する行動制限の緩和と感染者数の増加との相剋は、「なにをやっても誰かに不満を持たれる」という点で為政者泣かせです。2020年からの日本で安倍政権と菅政権が続けて退陣したのも、各時点でのコロナ対策への不満が政権の体力を著しく奪った面

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