鈴木財務相、防衛増税「お願いしなければならない」 国債には否定的

木村聡史
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 鈴木俊一財務相は9日の閣議後の記者会見で、防衛費の財源について岸田文雄首相が増税の検討を与党に指示したことについて、「財源の確保に向けて、税制でお願いしなければならないと考えている。国民のみなさんにしっかりご理解いただけるように丁寧に説明していく必要がある」と述べた。

 岸田首相は8日の与党幹部との政策懇談会で、増税の検討を表明。「約1兆円強については国民の税制で協力をお願いしなければならない」と述べた。与党からは国債(借金)でまかなえばいいとの声があがるが、鈴木氏は一般論と前置きしたうえで「国債を防衛費の安定財源と位置づけるのは難しい」と否定的な見方を示した。

 防衛費は2027年度までの5年間で総額43兆円になる見通し。財政健全化への影響も避けられないが、鈴木氏は、財政健全化の指標となる国と地方の基礎的財政収支プライマリーバランス=PB)を25年度に黒字化するという目標については「堅持しないといけない。財政規律はしっかり守っていく」と述べた。(木村聡史)

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