本当にプレーできるのか――。そんな疑問を持たれていた2人が、日本の快進撃の立役者になった。
11月23日のサッカーワールドカップ(W杯)カタール大会1次リーグE組初戦。4度の優勝を誇るドイツを破る決勝点は、1―1の後半38分に生まれた。自陣で得たFKをDF板倉滉(ボルシアMG)がロングパス。走り込んで受け取ったFW浅野拓磨(ボーフム)がシュートを決めた。
【連載】森保エフェクト サッカー日本代表さらなる進化へ
目標の8強以上にはあと一歩届かなかったが、たしかな足跡を残した日本代表。ドイツ、スペインを破った歴史的勝利の背景、そして未来へつなぐものは。森保一監督が日本サッカーに与えた「エフェクト(影響)」を探る。
ともに9月にひざの大けがを負った。同月下旬の欧州遠征招集は見送られた。それでも森保一監督はW杯メンバーに選んだ。「欧州にトレーナー、医師を派遣し、安心できる情報をもらっている」と理由を説明した。
復活を支えたのは、日本サッカー協会(JFA)が2020年にドイツ・デュッセルドルフに構えた「ヨーロッパオフィス」だ。
「直接会ってコミュニケーションを取れるのは大きい」
「常にトレーナーがいてくれた。事務所でもリハビリできてすごく助かった」と板倉。「毎日顔を合わせていたから、(ドイツ戦で)ホットラインができたのも準備してきた結果かなと思う」と浅野。異国でもストレスなく、手厚いケアを受けることができた。
事務所は元々、欧州でプレー…