第10回タワマン節税、国税庁が「待った」 評価額の算出ルールを見直しへ

筒井竜平
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 「タワマン節税」と呼ばれる相続税の軽減策について、国税庁が防止に向けた検討に入った。マンションを相続する場合、相続税の算定根拠となる評価額が時価(市場価格)を大きく下回り、現金で相続するよりも相続税が安く済む場合がある。高層階ほど節税効果が高いという問題もあり、公平性の観点から評価額の算出ルールを見直す。

 マンションの相続税は、土地と建物それぞれに評価額を決め、この総額に対して課税される。評価額は高層階でも低層階でも物件の専有面積が同じなら基本的に同額となる。

 国税庁は税負担の公平性の観点から、時価が高い高層階ほど評価額が高くなる算出方法などを検討する。与党の税制調査会の了承を得た上で、年明け以降、学者や不動産鑑定士らでつくる有識者会議で議論する方針だ。来年中にもルールを変更する可能性がある。

 土地の評価額は国税庁が毎年発表する路線価をもとに敷地全体の価格を計算し、各戸の持ち分で割って評価する。路線価は時価の約8割とされる上、戸数が多い高層マンションほど各戸の持ち分は小さくなり、評価額も小さくなる。

 また、建物は固定資産税の評価額と同額になる。建築資材などから1棟全体の価格を計算し、各戸の専有面積に応じて割り当てる。土地も建物も原則、階層は評価額に反映されない。

 相続税は、現金なら相続した金額そのものに課税される。このため、マンションの評価額が時価を下回れば、現金で相続するより納税額が安くなる。高層階ほど相続税の評価額と時価が乖離(かいり)しやすい。筒井竜平

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