「僕はプライドを捨てた」 苦しむ吉田圭太を救った世界基準の貪欲さ

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加藤秀彬
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 「エディオン ディスタンスチャレンジin京都2022」が12月10日、たけびしスタジアム京都であり、男子1万メートルで吉田圭太(住友電工)が28分13秒34の自己新記録を出した。

 エースとして学生駅伝で活躍した青山学院大を卒業し、実業団に進んで2年目。

 「苦しかった」と振り返る1年目からの成長を、世界を経験した同期が後押ししていた。

 吉田は7000メートルまで走ったペースメーカーにただ1人最後まで付いて行き、27分台もめざせる好位置につけていた。

 だが、そこからの単独走では「1人で押す力がまだなかった」。ターゲットとしていた27分50秒台には届かなかった。

 それでも、練習の手応えから自己ベストが出ることは確信していた。約7秒更新することができた。

 1年目だった昨年度は苦しんだ。

 「練習がうまくこなせなかった。その根本の理由がはっきり分からなかった」

 青山学院大では2年時に学生3大駅伝全てで区間賞を獲得した。それに匹敵する目立った活躍はできなかった。今年のニューイヤー駅伝後には、練習を無理に重ねて肉離れもした。

 そんな姿を心配し、声をかけてくれたチームメートがいた。

 今夏の世界選手権(米・オレ…

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