完成に40年、全長270mの絵 描いた本人も初めて見た全体像

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西田健作
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 それは1本の巨樹を描いたことから始まった。

 画家の三谷祐資(ゆうじ)さん(76)=兵庫県三田市=が、40年近くかけて1人で描いた巨大な絵画を「みやこめっせ」(京都市左京区)で展示している。写実的に風景を表現した精密な油彩画は、高さ2・4メートル、全長270メートル、重さ4トンにおよぶ。絵から壮大な自然を感じ、温暖化が進む地球環境の危機に目を向けてほしいと、自費で開催する異色の展覧会だ。

 「振り返ると、インドの夜明けに、木々の生命が精霊として満ちあふれてくる様子を描いたことが、最初だった」と三谷さんは話す。40年近く前のことだ。

 三重県伊勢市に生まれた。高校卒業後、独学で絵画に取り組み、公募展を開催する「行動美術協会」で作品を発表していた。

 だが、油彩画の表現に行き詰…

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