トヨタ自動車が、家畜の糞尿(ふんにょう)から水素をつくったり、その水素でコンビニエンスストアの配送トラックを走らせたりする事業に乗り出す。タイ最大級の財閥チャロン・ポカパン(CP)グループと組んで、まずタイで始める。トヨタはタイで車のシェア3割を握る首位メーカー。電気自動車(EV)以外にも次世代車の選択肢を広げる狙いがある。
CPグループはタイでコンビニ「セブン―イレブン」やスーパーを展開するほか、東南アジアや中国で農畜産業や化学など幅広い事業を手がける。
両社は、家畜の糞尿から出るバイオガスを活用して水素を製造する。CPグループの配送トラックを水素で走る燃料電池車(FCV)にして、糞尿から作った水素で走らせる。
FCVは走行中に二酸化炭素を出さないうえ、ガソリン車のように短時間で燃料補給できる。トラックは走行ルートが決まっており、水素ステーションが限られていても困らない。トヨタは昨年11月、タイの国営石油PTTなどとタイで初となる水素ステーションを設けた。
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