自民会派の香川県議「売国奴」とヤジ 敵基地攻撃能力に反対の議員に
【香川】県議会11月定例会で15日、政府の「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の保有検討について、中止を求める意見書の発議案を説明した高田良徳県議(かがわ立憲みらい)に対し、石川豊県議(自民党議員会)が「売国奴」とヤジを飛ばした。石川県議は発言を認めたが、撤回の意思はないとしている。
この日は議会最終日で、高田県議は「反撃能力(敵基地攻撃能力)保有検討の中止を求める意見書」の提案理由を演壇で説明した。「売国奴」とのヤジが出たのは説明が終わった直後だった。
石川県議は取材に自身が「売国奴」と発言したことを認めた上で、「彼の言うやり方では日本の国は守れないということ」などと釈明。「言葉がいかんと言われれば、それはよく心したいと思う」と語ったが、撤回は否定した。
県議会の会議規則には「何人も、会議中はみだりに発言し、騒ぎその他議事の妨害となる言動をしてはならない」と規定されているが、高城宗幸議長は注意しなかった。議会事務局によると高城議長は「誰が発言したか、どんな発言だったのか聞き取れていなかった」と話しているという。
意見書の発議案は立憲県議らの会派と共産県議の会派のみが賛成し、賛成少数で否決された。(谷瞳児)
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

防衛費増額・安保3文書
外交・防衛政策の基本方針「国家安全保障戦略」など3つの文書を改定は、日本の安全保障政策の一大転機となりそうです。多角的にお伝えします。[もっと見る]