アルゼンチン導いたもう1人のリオネル メッシの言葉にもらった勇気
36年ぶりのアルゼンチンのタイトルを語るとき、リオネル・メッシとともに、もうひとりの「リオネル」の存在に触れないわけにはいかない。
リオネル・スカロニ、44歳。アルゼンチンを導いた若き監督である。就任は、4年前のロシア大会直後の8月だった。
元代表選手のシメオネ氏らビッグネームに相次いで断られたあと、アルゼンチン協会は17歳以下代表監督だったスカロニに行き着く。トップチームでの経験はない。肩書には「暫定」という言葉がついた。
代表監督に就くということは、重いテーマを抱えることを意味する。メッシを生かしたチームをどう作るか。力が突出した分、扱いは難しい。歴代の指揮官はメッシに依存しすぎて失敗してきた。
「W杯を楽しんでほしい」 メッシに語り続けた
まず、現役時代を一緒に過ごしたアイマール、アジャラら元代表選手をコーチとして迎え入れた。
ロシア大会後、代表から距離…