「豊橋アリーナ建設は住民投票で」 市民団体が1・7万筆の署名提出

戸村登
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 愛知県豊橋市が豊橋公園(同市今橋町)に計画する多目的屋内施設(新アリーナ)について賛否を問う住民投票の実施を求める市民団体が19日、1万7178筆の署名簿を市選挙管理委員会に提出した。署名簿は選管が審査して、20日以内に有効かどうか判断する。

 署名簿は、条例制定を直接請求できる有権者数の50分の1(約6千筆)を1万筆以上も上回った。選管が有効と判断すれば、7日間の縦覧後、署名運動をした市民団体「住民投票の実現をめざす市民の会」が浅井由崇市長に条例制定を請求。市長は20日以内に議会を招集することになっており、2月半ばごろから審議される見込みだ。

 市によると、市民から住民投票条例の制定を求める署名簿が提出されたのは今回が初めてという。

 署名は、市民団体の受任者1029人が11月15日~12月14日に対面で集めた。最も集まったのは今月13日の1568筆で、期間の終盤は連日、800~千筆の署名が寄せられたという。

 署名の呼び掛け人の一人で、「豊橋公園への新アリーナの白紙撤回を求める会」の佐藤清純・代表世話人(73)は「12月に入ってから市の計画の進め方がおかしいという声が広がり、手応えを感じていた。たくさんの市民に署名をしていただき、本当にありがたく思っている」。やはり呼び掛け人の一人で、「豊橋公園の未来と新アリーナを考える市民の会」の藤田茂樹代表(66)も「市や市議会はいったん立ち止まり、計画を再検討して頂きたい」と述べた。

 また同会は、全35市議を対象に条例制定への賛否などをたずねた公開質問状を送った。今月20日までの返答を求めている。各市議の回答は公表するという。

 浅井市長は14日の定例会見で、「住民投票は地方自治法に規定された、非常に重要な制度だと思っています。(提出されれば)適切に対応していかなくてはいけない」とコメントした。(戸村登)

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