ロシアで日本の作家、村上春樹さんの小説が読めなくなる可能性が出てきた。今月初めに成立した「同性愛宣伝禁止法」に関連し、モスクワの図書館に村上さんの本を含む処分リストが届いたと、ロシア系の独立メディアが19日伝えた。
ロシア国外に拠点のある「メドゥーザ」が文芸評論家のSNSを引用して伝えた。リストが発送されたのは16日。処分理由は「その他」とされているという。リストを発送したのが誰かは明らかにされていない。
リストには村上さんの「スプートニクの恋人」のほか、米作家マイケル・カニンガムさんやアイルランドの作家ジョン・ボインさんらの本が含まれる。作品に性的少数者(LGBTQなど)が登場することなどが理由とみられる。
処分対象の本は倉庫に入れるだけでなく、貸し出しができないようにする必要があるという。本は古紙にするよう命令されており、最終的には焼却されるとしている。今後、モスクワ以外の地域にも同様のリストが届く可能性がある。モスクワ市当局は「そのような処分リストはない」と否定しているが、すでに一部の図書館では借りられない状態だ。
「同性愛宣伝禁止法」は5日…
- 【視点】
図書館が、貸し出し禁止にとどまらず焼却するというのが事実であれば、常軌を逸しており、とうてい許されないことです。 プーチン大統領は、性的少数者への敵意をしばしばむき出しにしてきました。9月30日、ウクライナ東部南部の4州をロシアに強制的に

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