新潟の大雪 なお300台超立ち往生 2万戸停電・在来線運休も

【動画】新潟県の国道8号で車が立ち往生=依知川和大撮影
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 北陸地方を襲った大雪の影響で、新潟県柏崎市の国道8号で19日に車の立ち往生が発生し、20日午前1時現在、柏崎市中心部から北陸道米山インターチェンジ(IC)付近で約770台、同市米山町付近で34台が動けなくなった。国土交通省によると解消が進んでいるものの、午前4時現在で310台余りが残っているという。

 さらに、見附、小千谷、長岡3市を通る国道でも新たに立ち往生を確認。同省は国道8号と17号の約33キロを通行止めにして除雪作業を進めている。また、柏崎市や長岡市、見附市の現場に職員24人を派遣し、車内にいる人らの支援に当たっている。

 新潟県は20日午前5時5分、自衛隊に災害派遣を要請。柏崎、長岡、小千谷、魚沼の4市に災害救助法の適用を決めた。

 大雪の影響は県内全域に及ぶ。

 東北電力によると、20日午前10時現在、新潟県内では大雪による倒木などの影響で、約2万戸が停電している。柏崎市で5300戸、佐渡市で4700戸、長岡市で3700戸など。佐渡市の一部は18日午後から停電が続いている。復旧の見通しは立っていない。

 JR東日本新潟支社によると、駅のホームや車両上の除雪が追いつかず、県内の各線に影響が出ている。

 20日午前11時現在で、信越線や越後線などが県内全区間で運転を見合わせている。特急は信越線の「しらゆき」が全区間で、羽越線の「いなほ」は新潟―酒田間で終日運休。上越新幹線は通常通り運転している。信越線や飯山線など4路線の一部区間については、昼から夕方にかけての運転再開を見込んでいるという。

 大雪による交通規制やフェリーの欠航などに伴い、ヤマト運輸佐川急便は20日午前9時現在、新潟県内宛ての荷物の受け付けや配送を停止している。新潟県内からの荷物の配送も停止や遅延が生じている。セブン&アイ・ホールディングスによると、新潟、富山両県のセブンイレブン店舗に商品が届かなかったり、納品が遅れたりしているという。

■近年の大雪による車両の立ち往生

2014年2月 山梨県の国道20号で約400台。解消までに5日間

  16年1月 新潟県の国道8号で大規模。解消までに2日間

  17年1月 米子道(蒜山IC―江府IC)で約300台。解消までに19時間

     2月 新東名(御殿場JCT―長泉沼津IC)で約1千台。解消までに11時間半

  18年2月 福井、石川両県の国道8号で約1500台。解消までに65時間

  20年12月 関越道(月夜野IC―小出IC)で約2千台

  21年1月 北陸道(福井IC―金津IC)で約1600台

      同 福井県の国道8号で最大15・5キロの大規模渋滞

*国土交通省の資料から

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