GX債に23年度は1.6兆円発行 次世代革新炉の開発にも

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 2023年度の当初予算案を閣僚間で最終調整する「大臣折衝」が21日あった。脱炭素の取り組みを支援する新しい国債「GX経済移行債」(仮称)を、23年度は22年度の事業を含めて約1・6兆円発行する。既存の原発を改良する「次世代革新炉」の開発支援などにあてる。医薬品の公定価格である薬価は来年4月から全体の48%の品目で引き下げ、医療費を3100億円(うち国費722億円)減らす。

 脱炭素社会をめざし、政府は今後10年間で官民合わせて150兆円超の投資が必要としている。このうち20兆円規模を移行債で調達する計画だ。23年度予算の事業では経産省分が4887億円、環境省分が166億円で、燃やしても二酸化炭素(CO2)が出ない水素を使った製鉄法や「次世代革新炉」の開発支援などに使う。今月2日に成立した22年度第2次補正予算に盛り込んだ脱炭素関連の事業のうち1・1兆円分も移行債を発行してまかなう。

 政府は脱炭素と経済成長の両立をめざしており、支援を通じて企業に積極的な投資を促す。

 移行債は23年度以降も発行…

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