自衛隊、沖縄訓練場に補給拠点の新設を検討 陸自トップが明らかに

成沢解語
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 陸上自衛隊トップの吉田圭秀(よしひで)陸上幕僚長は22日の会見で、沖縄本島の沖縄訓練場(沖縄市)に補給品を保管する拠点を置くことを検討していることを明らかにした。補給品の詳細は今後詰める。弾薬が含まれる場合もあり、地元が反発する可能性がある。

 16日に閣議決定された安全保障関連3文書の一つの「防衛力整備計画」では「持続性・強靱(きょうじん)性を強化するため、南西地域に補給処支処を新編」と記されていた。補給処支処は弾薬や燃料、資材などを置く拠点のこと。九州エリアでは佐賀県などにあるが、これまで沖縄県にはなかった。離島への部隊配備が増え、必要性が浮上していた。

 吉田陸幕長は会見で南西諸島での作戦を考える場合、九州の拠点では遠いと指摘し、沖縄本島の沖縄訓練場が候補だと説明。理由について「沖縄本島が沖縄地域における最大の拠点」とした上で、沖縄訓練場について「(補給品の拠点を置くには)広大な敷地が必要になるので、保有している敷地の中では一つ、利用可能な場所になるのではないか」と述べた。

 沖縄では昨年、宮古島の陸自の弾薬庫に地対艦ミサイルなどを搬入した際に住民から反発があった。吉田陸幕長は拠点に置く資材は今後詰めるとした上で「ご理解いただくための丁寧な説明が必要」と語った。(成沢解語)

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