居酒屋前の「置き配」で相次ぐ盗難 たどり着いた容疑者の冷蔵庫には

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山口啓太
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 東京の神田・神保町エリアでこの春以降、飲食店の店先に「置き配」された食材が盗まれる事件が5件相次いだ。防犯カメラの映像を頼りに警視庁が容疑者の男を逮捕したところ、男は「早朝の運動に出かけた帰りに盗むのを毎朝のように繰り返していた」と供述したという。警視庁は、男による窃盗は100件を下らないとみている。

 7月上旬。神保町駅から約100メートルの居酒屋が入るビルの防犯カメラに異変が映り込んだ。午前5時40分ごろ、自転車に乗ったタンクトップ姿の男が現れ、配送業者が店先に置いた仕入れ品の箱から小麦粉やみそが入ったポリ袋三つを持ち去っていた。

 店の運営会社代表の福田和吉さん(47)によると、男の動きは素早く、手慣れた様子だった。「常習犯」と直感した福田さんは、神田署に被害を届け出た。

「お肉・お野菜連続窃盗事件」

 神田署は、JR神田駅近くの居酒屋2店からも同じような窃盗被害の届け出を受けていた。2店は6月下旬、野菜や牛肉など計約2万7千円分の食材が入った容器ごと盗まれたという。署は「物価高騰中のお肉・お野菜連続窃盗事件」と名付け、捜査に乗り出した。

 10月上旬のある日の午前5…

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