日本と中央アジア諸国の外相が経済発展のあり方を協議する「『中央アジア+日本』対話」が24日、東京都内で開かれた。林芳正外相は「ロシアによるウクライナ侵略を受けて、国際社会は歴史の岐路に立っている」と強調。会合では、ロシアを経由せずアジアと欧州を結ぶ「カスピ海ルート」の物資輸送について、安定化を探る会議を来年前半に都内で開くことで一致した。
会合は2004年に始まり、今回が9回目。カザフスタン、キルギス、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの各外相が出席した。いずれも旧ソ連の構成国で、ロシアとの歴史的・経済的な結びつきが強い。天然ガスなどの資源が豊富なことから、近年は中国が関与を強めている。
林氏は会合で、ロシアのウク…
- 【視点】
我々は、旧ソ連の中央アジア5ヵ国を、「スタン系」などと総称し、ついひとからげに論じてしまいがちだが、5ヵ国は規模、経済水準、国家体制、外交的ベクトルなど、まちまちである。お互いに牽制し合う傾向も強い。5ヵ国がEUやASEANのように共通の枠