• アピタル

医療は大丈夫? 年末年始は二重三重の懸念 広がるオンライン診療

有料記事

本多由佳 中野龍三
[PR]

 新型コロナウイルス感染者数が増え、21日には全国で約4カ月ぶりに20万人を超えた。インフルエンザとの同時流行が懸念される上、冬は心筋梗塞(こうそく)など他の疾患での救急搬送も多く、人の移動が多い年末年始も重なる。医療の逼迫(ひっぱく)をなんとか避けようと手が打たれている。

 パソコンのカメラ部分に女性が抗原検査キットを近づける。パソコン画面に映る医師がカメラ越しにそれを見て「確認しましたが、やはり陽性。コロナが確実ですね」。症状や体調不良者との接触歴などを女性から数分聞き取り、最後に「症状が変化したり違う症状が出てきたら必ず対面での診療をお勧めします」と念押しした。

 東京都が12日に開設した東京都臨時オンライン発熱診療センターの模擬診療の様子だ。第7波以降、検査キットの画像を遠隔の医師が見て陽性判定する仕組みを始めたが、今度は医師とのやり取りも可能にした。

 都は、新型コロナとインフルの同時流行時に1日最大約9万3千人の発熱患者を見込む。都内に発熱外来は約4900カ所あり、平日は10万5千人に対応可能とする。しかし、「かかりつけ患者のみ」という医療機関もあり、過去の流行時は一部で逼迫した。都内はコロナの新規感染が2万人を超す日もあり、病床使用率も50%超が続いて、医療体制に関する都独自の警戒レベルは22日、約3カ月半ぶりに4段階で最も深刻な水準に引き上げられた。年末年始は休診も多い。診療を続ける医療機関の逼迫を防ぐためのオンライン診療だ。

 厚生労働省は2日、同時流行…

この記事は有料記事です。残り1138文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません