• アピタル

国にあらがった「ヒゲの校長」が映画に 手話が守られた歴史を知って

伊東聖
[PR]

 昭和初期に、国の方針にあらがって手話を守り続けた教育者を描いた映画「ヒゲの校長」の特別上映会が年明けの1月8日、福岡市早良区の早良市民センターである。監督の谷進一さん(51)=京都市=は「手話の歴史を知り、少しでも手話をやってみようという人が増えれば」と話す。

 秋から放送された民放の連続ドラマ「silent(サイレント)」で注目された手話。谷さんによると、大正末期から昭和初期にかけて、聴覚障害者への教育は、相手の口元を読み取る「口話法」が主体になり、手話を締め出す動きがあった。これに対し、大阪市立聾啞(ろうあ)学校(現大阪府立中央聴覚支援学校)の高橋潔校長は、子どもの障害の程度や能力に応じて、手話や指文字も使う「適性教育」を進めたという。

 谷さんは「ろう者はもちろん、ドラマを見た方でちょっとでも手話に興味を持った方、健聴者のみなさんにもぜひ見てもらいたい」と話している。

 映画は午後5~7時上映、定員250人。日本語字幕、音声付き。入場料は高校生以上1500円、小中学生1千円。当日券もある。予約、問い合わせは福岡市ろうあ協会(092・406・3406/年末年始は休み)へ。(伊東聖)

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

今すぐ登録(1カ月間無料)ログインする

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません