一緒に高め合えたから 大阪薫英、小さな主将2人をつないだ最後の涙

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平田瑛美
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 (26日、バスケットボール全国高校選手権準々決勝、岐阜女子69―66大阪薫英女学院)

 夏の全国高校総体2位の大阪薫英女学院が、岐阜女子との接戦の末に敗れた。

 第4クオーター(Q)残り3分39秒の場面で、主将でエースの都野(つの)七海(3年)がファウルトラブルで退場。

 都野とともに主将を務め、「ダブルキャプテン」としてチームを引っ張る熊谷のどか(同)を中心に粘ったが、あと一歩及ばなかった。

 ともに身長は158センチ、ポジションはガード、実は体重も同じ。2人のシルエットはよく似ている。

 都野の得意技は、鋭いドライブと相手をかわしながら放つシュート。

 熊谷は、どの角度からでも放てる3点シュートが持ち味だ。

 ただ、主将としてのスタイルは異なるという。

 プレーで引っ張る都野。

 冷静な判断や声かけでまとめる熊谷。

 互いを補完し、高め合ってきた。

 18歳以下日本代表に選ばれ、屈指のテクニックを持つ都野。退場が決まったとき、思わず地団太を踏んだ都野とは対照的に、熊谷の表情は変わらなかった。

 高身長の相手にファウルが増えてしまうことは承知済みだった。

 熊谷は「気持ちは準備しておいたので、すぐに切り替えて、自分たちほかのメンバーでっていう声かけをしました」。

 相手の高さと激しいディフェンスに阻まれ、その後も攻めあぐねた。熊谷が得意とする3点シュートも、リングにはね返され続けた。

 残り44秒、4点を追う場面。静まるベンチから都野の声が飛んだ。

 「大丈夫! 大丈夫!」…

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