ロシアのプーチン政権が2023年から、学校や大学で「基礎的な軍事訓練」を始める。ウクライナ侵攻が長期化する中、子どもの時から銃の使い方などを教えることで、将来の迅速な動員を可能にする狙いがある。歴史教科書にはウクライナ侵攻の枠を設けて、戦死した「英雄」らの話を載せる見通しで、教育の軍事化が着々と進んでいる。
自動小銃カラシニコフや手投げ弾の使い方、戦闘訓練……。ロシア教育省は22年12月22日、こんな軍事訓練が含まれた学校向けの新しい教育プログラムを承認した。各校は23年9月1日までに導入する必要がある。
ロシアの学校は11学年あり、7~18歳ごろの子どもが学ぶ。軍事訓練をするのは最後の2年間で、国防や安全保障の考え方、戦闘時の応急措置なども学ぶ。
ロシア科学・高等教育省も12月23日、国防省と共同で作成した軍事教練のプログラムを大学などに送ったと発表した。軍事技術開発の方針や兵役の法的根拠、戦術などを学ぶほか、戦闘訓練なども実施する。
教育現場への軍事訓練導入の背景にあるのが、ウクライナ侵攻での苦戦だ。ロシアは兵力不足を解消するため、予備役兵を対象とした動員に踏み切ったが、十分な訓練もせずに前線に派遣したといった批判が国内で出ている。
与党・統一ロシア幹部のシュ…
- 【視点】
ロシアでは、武器というものに関する感覚が、日本などとは根本的に異なると思う。 自動小銃カラシニコフが生まれたのは、ロシア内陸のイジェフスクという街であり、その流れを汲む兵器工場は今でも残っている。 そして、当然のことながら、イジェフスク

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