ロシア正教とウクライナ正教にとってのクリスマスにあたる7日も、ロシア側が一方的に提案した「36時間の停戦」は結局実行されず、戦火がやむことはありませんでした。その36時間が終わってまもなく、ロシア当局が発表したのは、大勢のウクライナ兵士を殺害したとの主張でした。
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【連載】「それでも、あなたを 愛は生きる力に 2022-23」ウクライナ編
国家間の衝突、権力による抑圧、偏見や差別……様々な苦難を生き抜く中で出会い、また、絆を深めていく2人がいます。その物語をつむぎ、背後にある国際問題のリアルを伝えます。
■■■1月9日(日本時間)■■■
19:24(モスクワ13:24)
動員めぐり「第一情報源となるべきは当局情報」 ロシア大統領報道官
ロシアのペスコフ大統領報道官は9日、ロシアで今も軍への動員が続いているとの見方があることをめぐって、記者団に「SNSの情報にいちいち特別な意味を与えるべきではない」と苦言を呈した。「第一の情報源となるべきは、大統領をトップとする当局の情報だ」とも述べた。
ロシアでは昨年9月21日にプーチン大統領が「部分的動員」と位置づけて予備兵の招集を発表したが、対象者が国外に逃れたり、訓練を受けないまま前線に投入される例が相次いだりして、世論に動揺が広がった。10月末にはショイグ国防相が目標の30万人が招集されたとして動員の完了を発表したものの、SNS上ではひそかに動員が続けられているとのうわさが絶えない。
ウクライナ国防省の情報総局幹部は今月6日、ロシアが戦況打開のため、1月中にも新たに50万人の動員を始めるとの見方を示した。
19:23(北京9日18:23)
ロシアと中国の外相が電話協議
中国の秦剛(チンカン)外相とロシアのラブロフ外相が9日に電話協議を行ったと、中国外務省が発表した。昨年末に外相に就任した秦氏は「緊密に交流していきたい」と表明。ラブロフ氏も「戦略協力関係が成果を収めるよう期待する」と語ったという。
両氏はウクライナ情勢についても意見を交わし、秦氏は習近平(シーチンピン)国家主席が掲げた世界の安定や持続可能な発展を重視する「四つの共同」に沿って問題を扱う意向を伝えたという。
04:50(モスクワ8日22:50)
ロシア前大統領、自国の俳優を非難か
ロシアのメドベージェフ前大統領は8日、SNSで「裏切り者に対しては戦時の規則を適用して対応すべきだ」との考えを示した。「裏切り者」が誰を指すのか明示していないが、国外でロシアのウクライナ侵攻を批判し、最近のインタビューでも「戦場に行くとしたらウクライナの側で戦う」と語った俳優のアルトゥール・スモリャニノフ氏(39)が念頭にあるとみられる。
メドベージェフ氏は「裏切り者には法によって対処するが、もし法が目的にかなわなければ戦争時の規則によって(裁くべき)だ」と記した。ロシアはウクライナ侵攻を「特別軍事作戦」と呼んで戦争と位置づけず、法的な戦時体制の導入は見送っている。
スモリャニノフ氏の発言はロシアで8日報じられ、議会議員らからも刑事訴追を求める声があがった。
00:35(キーウ8日17:35)
ロシア主張のウクライナ兵大量殺害、ウクライナ軍報道官が否定 BBC報道
ウクライナ東部ドネツク州の…
- 【視点】
プーチンは見せ方が上手。「平和の王子様」イエスキリストの誕生日に停戦を宣言する。その後、実際にロシア軍が攻撃をしても、宣言したことが印象に残るし、歩調を合わせないウクライナが前線の兵士に冷たいように見られる。 もちろん、ウクライナの姿勢

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