鳥インフル殺処分、採卵鶏の8%超す 過去最大規模、卵は高値続く

前川浩之
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 高病原性が疑われる鳥インフルエンザの感染が過去最大の規模で広がっており、卵価が高値で推移している。

 農林水産省によると、今季の鳥インフルエンザの発生は29日までに、25道県で70件の感染が確認された。殺処分対象の約1235万羽のうち、9割は採卵鶏で、全国にいる1億3729万羽(昨年2月)の8%を超える。

 政府は昨年末から発生県の鶏舎の緊急消毒を実施した。鳥インフルは野鳥がウイルスを運ぶとされており、鶏舎にウイルスをいれない対策を徹底するためだ。

 専門商社「JA全農たまご」が扱う卵の卸売価格は1月31日、1キロ305円(Mサイズ、東京)で、高値が続いている。

 農水省が全国470店舗の量販店を調べる食品価格動向調査によると、1月の鶏卵の小売り10個入りパックで244円(サイズ混合)。前月比103%、平年比113%の水準で、値上がりの傾向だ。

 農水省は1月、通例は1年半ほどで引退させるニワトリに産卵を続けさせたり、在庫分を家庭向けに出荷したりする取り組みを続けるよう、業界団体に求めている。前川浩之

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