世界経済、中国の「復活」頼み 米欧は失速鮮明に IMF
ワシントン=榊原謙
国際通貨基金(IMF)は1月30日公表した最新の世界経済見通しで、当初警戒していた「2023年中の景気後退入り」を覆した。中国がゼロコロナ政策を転換して経済活動を復活させたことで、失速する米欧経済が牽引(けんいん)されるシナリオを描く。一方で「下ぶれリスク」は依然根強く、IMFも楽観はできないとみる。
「世界経済の3分の1が景気後退に陥る」
米CBSは1月1日、IMFのゲオルギエバ専務理事の発言を報じた。それから1カ月足らず。30日に公表された世界経済見通しでは、「マイナス成長」について「そうした事態は見込んでいない」と断言した。
予測が大きく外れた背景には…

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