豊田スタジアムの屋根膜、リユースしバッグに ふるさと納税返礼品に
中川史
愛知県豊田市は、市内の豊田スタジアムの開閉式屋根に使われていた合成繊維をリユースしたバッグなどを作製し、ふるさと納税の返礼品に加える。5日発表した。受け付け開始は2月下旬ごろで、同時期からスタジアム内の売店でも販売するという。
製品は、トートバッグ2種で、ボタンを外すとレジャーシートにもなるものも。無地のほか、スタジアムやサッカーJ1・名古屋グランパスのロゴマーク付きも作った。市によると、元は縦2メートル、横10メートルの合成繊維素材で計20枚あるという。バッグなどを約300個作り、残りの端材でペンケースなども作る。
寄付額「1万~2万円程度」の返礼品を想定しているという。太田稔彦市長は、リユースの意図について、サッカーやラグビーのワールドカップなどを支えた屋根を「レガシーとして残すため」と年頭会見で話した。「屋根裏を支える構造物で頑丈。単なる廃棄物でなく、有効利用しようという発想」とも説明した。
悪天候でも使えるのが売りだったスタジアムの屋根は、開閉に精密な作業が必要で、専門業者への作業依頼や故障でコストがかさんでいた。屋根の修繕に年6千万円ほどかかり、2015年度からは開けたまま。21年度から屋根膜の撤去など大規模改修工事が続いている。(中川史)
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