第5回大切な人を亡くした悲嘆 話題避けずに気遣うことがグリーフケアに

有料記事阪神・淡路大震災

聞き手・鈴木春香
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 連載「心のとなりで」は、1~3回で阪神・淡路大震災で大切な人を亡くした3人の28年をたどった。続く2回で、心の傷を負った当事者と彼らを支える人、それぞれの立場になった時、私たちはどうしたらいいのかを専門家とともに探る。

 最終回の今回は「グリーフケア」が専門の関西学院大学の坂口幸弘教授(臨床死生学)に話を聴いた。

坂口幸弘・関西学院大教授(臨床死生学)

 2年前、関西学院大に「悲嘆と死別の研究センター」を作りました。大切な人を亡くす経験がどういうものかを学び、苦しむ人を支える担い手を養成するのが目的の一つです。

 悲嘆は英語の「グリーフ」を訳したもので、死別による孤独や無力感、睡眠障害など様々な心身の反応のことを言います。それ自体は自然なことですが、一部の長引く強い悲嘆についてはここ数年、世界保健機関(WHO)と米国精神医学会が「遷延性悲嘆症」として疾患に位置づける動きがありました。

 死別体験が病気や自殺などのリスクを高めることも複数の調査で分かっており、悲嘆を抱えた人を支える「グリーフケア」が必要という認識が広まりつつあります。

 とはいえ、グリーフケアは一部の重篤なものを除けば、精神保健の専門家でなくても担うことができます。

安易な励ましではなく、相手に寄り添う

 出発点は「遺族に思いを寄せ…

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