「全員に敬語から入りたい」  WBC初出場へ、大谷翔平の一問一答

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 大谷翔平(エンゼルス)が、野球のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)に日本代表の一員として初参戦することが、正式に発表された。2017年の前回大会は右足首のけがで辞退した舞台。6日、日本ハム時代の恩師でもある栗山英樹監督と会見に臨み、意気込みを語った。報道陣との主なやりとりは次の通り。

 ――意気込みを

 すばらしい選手が集まってくれているので、優勝だけ目指して頑張りたいと思います。自身としても初めてのWBCなので、楽しみにしながら頑張りたい。

 ――第1回大会は11歳、第2回は14歳だった。WBCへのあこがれは

 印象としては(イチローが決勝適時打した2009年の第2回決勝の)韓国戦が強い。僕は学生で、野球をやっていて一番楽しい時期だった。

 日本のトップ選手が一つのチームで、ほかの国のトップ選手と戦っているのを見ているだけでワクワクしていた。

 今度は自分がその立場になって、良いプレーを見せられるように頑張りたい。

 ――出場決断に栗山監督の存在は大きかったか

 (笑いながら)本人を目の前に申し訳ないですけど、おそらく誰が監督でも出たい気持ちは変わることはなかった。ただ、自分のことを知っている監督が指揮を執るかそうでないかは、選手にとって大きいこと。決断する容易さというか、しやすさは栗山監督だったからこそというのはある。

 ――栗山監督について

 本当に、一人ひとりの選手と対話をする監督。一緒にプレーしたことがない選手も数日でお互いを知ることができるんじゃないか。集まる選手は何の不安もなくプレーできると思う。

 ――自身の起用法について、どう考えているか

 選手は使われる立場。できることを精いっぱいやりたい。

 ――なぜ、WBCに参加して勝ちたいと思ったか

 僕自身が一番野球を楽しいと思っている時期にそういう(09年の韓国戦のような)プレー、試合を見せてもらって、いつか自分がここでプレーできたら面白いなと、一つの夢として持っていた。前回(17年の第4回大会)はけがで出られなかったので、なおさら今回しっかり出場したいなという気持ちになった。

 ――日本の強みは

 投打のバランスを見たときに、やっぱり投手力の方がバランス的には上なのかな。素晴らしい投手がたくさんいる。短期決戦は特に投手が重要。投手力が一つ強みかなと。

 ――ダルビッシュ投手と同じチームでプレーする

 個人的には特別なこと。入れ違いで一緒にプレーする機会はなかったですけど、球団(日本ハム)の先輩でもある。

 僕が一番野球が楽しかった時期の日本を引っ張ってきた投手の一人なので、そういった方とできるのは、自分にとってもチームにとっても素晴らしいこと。

 ――日本の若い選手も、大谷選手とプレーすることを楽しみにしている

 日本のプロ野球を見ても、僕の知らない選手がたくさん出ている。まずはコミュニケーションが第一じゃないかなと思う。

 僕はたしかにダルビッシュさんとやるのが楽しみですけど、勉強したいなというのは二の次。勝つことを考えてやっていきたいし、他の選手もそういう気持ちを持つのがベスト。勉強になったなとか、後に感じることはあると思うけど、やっている時に関してはそういうことを抜きに対等に頑張りたい。

 ――どんなコミュニケーションを

 とりあえず話すこと。自己紹介からだと思う。年齢が上か下かも分からない選手もいると思うので、とりあえず最初、全員に敬語から入りたいと思います。

 ――勝ちたい思いの根底にあるものは

 野球を始めてから今日まで、1位以外を目指したことはない。負けていいと思ったことはない。その中で、自分の目標の大会で勝ちたいと思うのは自然の流れかなと思います。

 ――現在の調整具合は

 調整は例年通り。去年、一昨年と同じ感じにできている。良い状態で臨めるのではないかと思っている。

 ――チーム内での立ち位置はどうなりそうか

 言葉で引っ張るタイプではない。やることをしっかりやりたい。誰かに言われてやるような選手たちではない。役割を個人個人がこなしていくのが良いチームになる一つの要因。自分も含めて、やるべきことをやっていく。

 ――楽しみにしていること

 特にないです。ある意味、試合を楽しみにしている。遊ぶ楽しみとは違って、緊張感を含めた、なかなか味わうことができない試合という意味での楽しみ。遊びの野球とはまた違う、緊張感の中の楽しみです。

 ――ファンへ

 短期決戦なので数少ない試合ですけど、選手たちも勝つことを考えていますし、ファンの人たちも勝つことが見ていて1番おもしろいんじゃないか。一緒になって戦っていきたい。

 牧(D) 「非常に光栄。日本を代表してプレーできることに感謝。世界一になるために自分の全力をぶつけたい」

 ダルビッシュ(パ) 「日本の野球の素晴らしさが伝えられるように全力で挑む。世界一に向けて、チームを引っ張る投球ができるように準備する」

 戸郷(巨) 「自分が侍ジャパンの一員になれることを想像するだけでも身震いがしている。世界一を目指して全力で頑張る」

 近藤(ソ) 「世界の野球を体感できる貴重な機会。最大のモチベーションは栗山監督を世界一の人にしたいという気持ち」

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