パナ副社長が自ら語った「苦い経験」 デジタル家電「勝ち組」の反省
諏訪和仁
パナソニックホールディングス(HD)の宮部義幸副社長(65)が、関西経済同友会の代表幹事に内定した。政府や自治体に政策提言するのが同友会の役割だが、「経済界が、過去の経験だけで提言するのはもうやめるべきだ」と言い切る。そして、さらに語った「苦い経験」とは――。
今年5月に任期が切れる生駒京子代表幹事(66)=プロアシスト社長=の後を継ぐことになる。生駒氏が「DX(デジタル化による社会変革)やGX(脱炭素化による社会変革)のカギとなる技術の将来展望を持ち、優れたグローバル感覚も持っている」と評したように、巨大メーカーで家電のデジタル化に携わった技術者だ。
宮部氏は、1983年に大阪大の大学院工学研究科を修了して、松下電器産業(現パナソニックHD)に入った。
そんな宮部氏は6日に開いた記者会見で、「苦い経験」をしたと振り返った。
「今で言うデジタル技術者と…
- 【視点】
こうした会見では、「関西のために力を尽くします」といった前向きな言葉ばかりでてくることが多いのですが、今回は少し違ったようです。 「過去の経験だけで、経済界が世の中にいろんな提言をするのは、もうやめるべきだと思います」という宮部さんの言葉