岸田首相、欧州・カナダ・米国を歴訪へ G7サミットへ「腹合わせ」

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小手川太朗
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 岸田文雄首相は9日未明、フランスイタリア、英国、カナダ、米国を訪問するため、羽田空港から政府専用機で出発する。各国首脳との会談では、5月に広島で開く主要7カ国首脳会議G7サミット)に向け、「核なき世界」など自らの考えを説明し、連携を確認する。バイデン米大統領との会談では、日米同盟の強化を打ち出す。

 首相は8日午前、NHKの討論番組に出演し、「G7の議長国として地球規模の課題について議論をリードしていく責任を担うことになる」と語った。その上で、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり、「力による現状変更、核による威嚇は決して許さないという明確なメッセージをG7サミットで発していくことが重要だ」と述べた。今回の欧米歴訪の意義についても「各国と様々な腹合わせをしてくることは大変重要だ」と強調した。

 今回の欧米歴訪で首相は、ロシアによるウクライナ侵攻が長期化するなか、対ロシア制裁やウクライナ支援に対する各国の認識を確認する。日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)の実現に向けて、G7各国にも関与を強めてもらうよう働きかける考えだ。G7広島サミットに向けては、「核なき世界」をサミットの主要議題とすることに理解を得たい考えだ。

 今回の歴訪で首相が特に力を入れるのが、13日に行う日米首脳会談だ。ワシントン訪問は首相就任以来、初めて。

 昨年5月に東京であった日米…

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